「銀行の税金 21年度中間決算」について

銀行の税金 21年度中間決算」について の続きで21年度決算です。 経常利益は2兆円を超え、金融危機で大打撃を受け、1兆6千億円も赤字を出した20年度決算から4兆円の改善です。 銀行の利益(億円)
経常利益純特別利益税引き前当期利益
15年度5,1264,7959,921
16年度19,0177,01826,034
17年度47,50411,78259,286
18年度43,1154,27747,393
19年度34,497△48834,009
20年度△16,0963,119△12,977
21年度24,4571,05725,514
法人税、住民税、事業税は、少しですが増えました。法人税等調整額も増えています。当期純利益も2兆円近い額です。19年度には及びませんが。 利益・税など(億円)
法人税など(A)調整額(B)当期純利益仮定(A)+(B)
15年度1,63616,083-7,79917,719
16年度1,88911,20312,94113,092
17年度3,00814,24042,03717,248
18年度4,9688,43933,98013,407
19年度5,4277,33521,24612,782
20年度3,4153,564△19,9566,975
21年度3,6483,75018,1167,398
繰り延べ税金資産は、2兆円ほど減少して、ほぼ17年度末の水準に戻りました。自己資本に占める割合も17年度末よりやや低くなっています。20年度末に比べると、大幅改善です。資本の質は改善したと言えます。欧州で不安定感が増しているとき、銀行の体質がよくなっているというのは、大いに安心できます。 銀行の資産(億円)
繰延税金資産資本割合
15年度289,611
16年度58,600314,35818.6%
17年度32,337373,0728.7%
18年度24,786400,3486.2%
19年度39,114348,33811.2%
20年度50,554289,67617.5%
21年度31,614384,2798.2%
(注)ここでいう繰り延べ税金資産は、全国銀行協会が発表している「全国銀行総合財務諸表」の資産の部の繰り延べ税金資産です。 早く繰り延べ税金資産がなくなり、さらに、税法上の繰り越し損失も解消されて、銀行の納税額が増えることを祈ります。何とか日本経済の安定を維持し、銀行の体質が改善していく様にしたいものです。 人気blogランキングでは「社会科学」の45位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング