日本国債のようになり始めたアメリカ国債(?)
「アメリカ国債消化の主役交代」で、こんなことを書きました。
今後の需給バランスということでいえば、次のような要因が重要です
まず、国債残高の増加を抑えることができるか?
☆外国が国債を買い続けるか?
★金融市場正常化に伴い通貨当局が、資金を回収できるか?(CPFFの残高は1,108億ドルです。)
★外国通貨当局への貸し出しを回収できるか?(残高は1,146億ドルです。)
☆不動産担保の債権を証券化した債券(Agency-and Government-Sponsored-Enterprises-backed securities)の購入をやめて、国債購入額を増やせるか?
○商業銀行や家計が国債を買い始めるか?
アメリカの7-9月の資金循環表がしばらく前に発表されたので、検証してみました。
1 巨額の国債の発行額が続いています。残高をみると7-9月に3,777億ドル増加し、9月末の残高は、75,208億ドルになりました。
2 外国は買い続けています。増加額は1,005億ドルでした。
3 通貨当局も買っています。残高は、1,127億ドル増えました。
4 商業銀行が国債保有を増やしています。363億ドル増えています。
5 家計とNPOが残高を増やしています。1.680憶ドルですからかなりの額です。
これをみると、家計とNPO、商業銀行で増加額の半分以上を占めています。外国は増加額の25%に足りません。これまで残高の半分を占めていた外国のウェイトが徐々に下がり始めています。1年前は48.2%でしたが、今回は47.7%です。
国際収支の改善もあり、日本のように国内の民間の主体でで国債を消化できるようになり始めたのかもしれません。まずは、めでたいことです。
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