2006年1-3月国内総生産速報 その4

2006年1-3月国内総生産速報 その3」の続きです。 では、購買力、つまり今後の支出を決めるものを示す国内総所得(GNI)と国内総生産(GNP)の動きを実質で見るとどうなっているか。前期比で見ると不安定なので、前年同期比で見ています。
国内総所得(GNI)と国内総生産(GNP)(10億円、%)
年・期国内総生産(GNP)国内総所得(GNI)
2005年Ⅰ期130,686129,389
2005年Ⅱ期132,390130,439
2005年Ⅲ期134,693132,321
2005年Ⅳ期140,595137,716
2006年Ⅰ期134,730131,568
2005年Ⅰ期
2005年Ⅱ期2.6%1.9%
2005年Ⅲ期2.8%1.9%
2005年Ⅳ期3.7%2.5%
2006年Ⅰ期3.1%1.7%
この表を見ていただくと、GDP成長率に比べて、GDI成長率が低いことがわかります。特に、その差は期を追って拡大してきています。2006年四期には1.4ポイントにまで大きくなっています。 これがどういうことを経済にもたらすかと言えば、まず、輸入の拡大をまかなうための輸出の拡大です。次に、生産したものの内、より大きな部分を輸出に回さなければならないのですから、国内需要の相対的な削減です。 雇用は実質GDPの増加に伴って増加しますが、実質国内需要を抑えるために実質消費の拡大は抑制されます。実質投資が伸びる割に、実質消費が拡大しないという結果になるかもしれません。 人気blogランキングでは「社会科学」の31位でした。今日も↓クリックをお願いします。 人気blogランキング