「
里帰り出産拒否」で、
秋田県の
大館市の私立総合病院が市外の女性の出産を制限することにしたことが紹介されています。
お医者さんが少なくなり、対応できなくなったので市民優先にせざるを得ないということのようです。
「
誰か赴任してくれないものか・・・なぜ妊婦に負担を掛ける?」では、もっと深刻な状況が伝えられています。
島根県の
隠岐の島町では、
産婦人科のお医者さんがいなくなり、出産するためには海を渡って、松江まで行かなければならなくなったそうです。
産婦人科のお医者さんの数が減っていることが原因のようです。お産の件数も減っていますが。そこで産科、
産婦人科のお医者さん(他の診療科の掛け持ちの方も含めます。)の数と出産(出生+死産)の数を調べてみました。
お産の状況(件、人、一人当たり件)年 | お産 | 産婦人科医 | 一人当たりのお産 | 1960年 | 1,785,322 | 13,931 | 128 |
1970年 | 2,069,334 | 13,841 | 150 |
1980年 | 1,654,335 | 13,354 | 124 |
1990年 | 1,275,477 | 12,920 | 99 |
2000年 | 1,228,940 | 11,944 | 103 |
2004年 | 1,145,086 | 10,555 | 101 |
これを見るとお産の数が減るほどには、お医者さんは減っていません。お医者さん一人当たりのお産の数は、1970年の150から2004年には、101に減っています。お産だけが収入ではないでしょうが、かなり厳しい状況にはなっているようです。
人口密度が高く、病院の近くにお産をする女性がそれなりにいるところはいいでしょうが、過疎地だと大変です。お医者さんもお産をする方も。
里帰り出産というのがどれぐらいあるのか知りませんが、田舎に帰ってお産をしようとしても、大館のように受け入れてもらえないということになるかもしれませんし、実家のそばに
産婦人科がないということになるおそれもあります。
少子化→お産の減少→
産婦人科のお医者さんの減少→有無意欲の低下・コストの上昇→さらなる
少子化では困ります。
データは
厚生労働省の医師・
歯科医師・薬剤師調査(
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/04/index.html)、
人口動態統計(
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei05/index.html)です。
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