「これからの若者は仕事を見つけられるか?」 続報 その2

「これからの若者は仕事を見つけられるか?」 続報」で、17年3月の学校卒業者の内定が82万1千人で、16年3月卒に比べて2万9千人増えたと書きました。

来年(18年3月)卒はどうなるか、気になります。

厚生労働省が、17年5月の『労働経済動向調査』の結果を発表しました。

http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/0505/kdindex.html

「5 平成18年新規学卒者の採用計画」の表10と表11を見ると、今年よりさらによくなりそうなことが分かります。

まず、採用予定数を17年よりも増やす事業所の割合が高くなっています。

高卒      昨年は一昨年より増やすとういう事業所が12%でしたが、今年は16%です。

高専・短大  昨年9% 今年は12%

大卒(文系) 昨年14% 今年は15%

大卒(理系) 昨年17% 今年は17%

専修学校  昨年 9% 今年は8%

どちらかというと、昨年はあまり増えていなかった高校、高専・短大がかなり回復しそうです。

採用の理由も聞いています。1事業所で当てはまるものが二つ以上あれば、すべてに○をつけているようです。

どの学校をとっても、「年齢等構成の是正」、「経営状態の好転・既存事業の拡大」という理由が上位に来ています。高卒、高専・短大では「退職者の増加」も大きな理由になっています。

やはり景気の回復したこと、そして経営の好転があって団塊の世代の退職への備えに着手する余裕ができたと言うことでしょう。

もう一つ、高卒、高専・短大で昨年に比べて増えているのが、「前年は新規学卒者の確保が十分できなかった」という理由です。採用に失敗したのか、定着率が予想より悪かったのか分かりませんが、昨年も採用を担当していた担当者は、今年はかなりがんばって採用に努力しなければならないのではないでしょうか。

この他で目に付くのが、大卒(文系)で「販売・営業部門の増強」が、「経営状態の好転・既存事業の拡大」と並んで2位になっていることです。大学生の皆さんは、販売・営業の仕事に就くかどうかを考えて見てはどうでしょうか。こういう仕事が好きな人にはチャンスです。

増やすかどうか未定であるという事業所もたくさんあります。今は採用しようと思っていても、景気が悪くなったりすると採用数を減らすこともあるでしょう。実際の採用まで何事も起こさず、景気を維持するのが、政府が新規学卒者の就職のためにできる最善のことです。せめて、よけいなことをしないようにしてもらいたいものです。

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