若い男女の意識は食い違っていない?

「「パートナー」の必要性と「生きる意味」」について」について

で「男性が生き方を変えるには、女性が男性に少なくとも自分に劣らない経済力を求めなくなる必要があるように思います。男性の生き方を決めるのは男性だけではないのでしょう。女性の生き方についても全く同じですが。」と書きました。

JILPTの出しているビジネスレーバートレンドの5月号が「日本人の仕事観、生活観」の特集をしています。

http://www.jil.go.jp/kokunai/blt/index.html

この中で「第4回勤労生活に関する調査」の結果が報告されています。数日前に「終身雇用慣行への支持が高い」といった調子でマスコミでも紹介されていた調査です。

この調査の中に「家庭生活と仕事について望ましい生き方」が含まれています。全体では、2729人、若者(20-34歳)では490人弱に聞いた結果なのです。読みようによっては、実に面白い(あるいは、面白からざる)結果が出ています。

詳しいことは報告書や、ビジネスレーバートレンドを見ていただくとして、要約します。

まず、「仕事優先」、「仕事も家庭も」、「家庭優先」という三つの生き方を示し、男女でどう組み合わせるのがいいのかを聞いています。

組み合わせは9通りできあがるのですが男が女より家庭を重んじるという選択肢は作られていないようで、6通りの組み合わせがあります。若者の選択結果はこうです。

               男        女

男 仕事 女 家庭  36.9%   38.0%

男 両立 女 両立  24.8%   24.0%

男 仕事 女 両立  12.1%   19.2%

男 両立 女 家庭  11.7%    9.2%

男 家庭 女 家庭   6.5%    5.2%

男 仕事 女 仕事   3.7%    3.3%

伝統的な生き方(男 仕事 女 家庭)がトップです。ついで、男女共同参画的な生き方(男 両立 女 両立)が2位です。DINKs派(男 仕事 女 仕事)はほとんどいません。  

面白いのは、男女の選択にあまり差がないことです。順位は全く同じです。分布もあまり差がありません。大体食い違いはないと見ていいようです。やや食い違いが大きいのは伝統、男女共同参画折衷型(男 仕事 女 両立)を選ぶ男性の割合に比べて、これを選ぶ女性の割合が高いことです。この生き方を望む女性は、考え方の一致する相手を見つけにくい可能性が高いでしょう。

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(続く)