「
2016年11月の家計調査、勤労者世帯」で書いた特殊要因ですが、候補がありました。
持ち家率が上昇しています。全国では前年同月の75.2%から2.4%アップして77.6%へ、人口5万人以上では74.7%から2.7%アップして77.4%になっています。
これは二つの経路で消費を抑制します。まず、住宅ローンの返済が増え、消費が抑制されます。もう一つ、家賃・地代が減ります。これは消費に含まれますから、消費は減ります。
全国では消費は886円、0.3%減っています。
11月の住宅ローン(名目)全国月 | 2016年 | 2015年 | 差 |
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土地家屋借金返済 | 32,584円 | 29,802円 | 2,782円 |
住宅ローンを払っている世帯の割合 | 39.2% | 35.4% | 3.8 |
払っている世帯平均 | 83,122円 | 84,186円 | △1,064円 |
ローン支払いの額はわずかな増加ですが、消費の減少に比べるとそれなりの大きさです。
11月の家賃地代(名目)全国月 | 2016年 | 2015年 | 差 |
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家賃地代 | 12,465円 | 13,013円 | △548円 |
家賃地代を払っている世帯の割合 | 20.8% | 22.0% | △1.2 |
払っている世帯平均 | 59,928円 | 59,150円 | 778円 |
家賃地代も同じです。
可処分所得が増えても消費が増えない原因の一つはこれでしょう。
人口5万人以上では消費は406円、0.1%減っています。ローンの返済や家賃の傾向は同じです。
11月の住宅ローン(名目)月 | 2016年 | 2015年 | 差 |
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土地家屋借金返済 | 33,888円 | 30,475円 | 3,413円 |
住宅ローンを払っている世帯の割合 | 40.1% | 35.4% | 4.7 |
払っている世帯平均 | 84,509円 | 86,088円 | △1,579円 |
11月の家賃地代(名目)月 | 2016年 | 2015年 | 差 |
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家賃地代 | 12,935円 | 13,735円 | △800円 |
家賃地代を払っている世帯の割合 | 20.8% | 22.2% | △1.4 |
払っている世帯平均 | 62,188円 | 61,869円 | 318円 |
可処分所得が増えても消費が減らない要因の一つは持ち家率の変化です。不可解な現象ではないといえるでしょう。経済政策が効かなくなる訳ではないようです。
ただ、そうは言っても
可処分所得の増加の割には消費が伸びていないとは言えそうです。
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