「メタンハイドレート -メタンを抱いた水篭-」について
「メタンハイドレート -メタンを抱いた水篭-」で書かれているように、「未来の日本は海洋資源大国になっているかもしれない。」のですが、これは日本の経済にどのような影響を与えるでしょうか?
まず、液化天然ガスや液化石油ガスの輸入が政治的な問題で、難しくなった時も安心です。突然の衝撃に耐えられるようになるということは、経済の安定につながります。また、メタンハイドレードの生産に関連する産業が生み出されるでしょう。投資も相当なものになるでしょうから、機械装置を作る産業にとっては需要の拡大につながるでしょう。いろいろなルートを通じて経済の成長につながります。
ただ、不利になる産業が出ることも予想しなければなりません。
日本の液化天然ガスと液化石油ガスの輸入額は、23年で5兆6、647億円です。総輸入額の8.3%を占めています。
http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/2011/2011_115.pdf
この輸入がなくなれば、輸入代金をドルで支払う必要はなくなります。ドルを得るために円を売る必要もなくなります。したがって、外国為替相場でドル需要がこの分だけなくなります。つまり円高になるのです。
円高は輸出産業にとっては打撃です。(輸入産業にとってはいいことです。)
また、これらのガスを運送している海運業にも打撃は及びます。造船業も影響を受けるかもしれません。
どちらかというと資源が産出されることは輸出型の製造業など、輸出関連産業にとっては不利なのです。アラブの原油輸出国が製造業大国ではないことがそのいい例です。
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