学校図書購入費はどこへ行った?

「子ども手当と保育所整備」について」で、こんなことを書きました。 疑い深いと思われるかもしれませんが、市町村に交付金で払うとすると、今のご時世だと使途を制限しないということになると思います。そうすると市町村が本当にこういうもののために使ってくれるかどうかが怪しいのですね。どこも財政難ですから。これが小学校や中学校の耐震工事に使われたというならともかく、全然別のところに使われてしまうかもしれません。 こういう議論をすると、「そんなことをすれば、選挙で落ちてしまうから首長も議会もそんなことはしない。地方自治体を信頼すべきだ。」という、いささか紋切り型の反論が返ってきます。 しかし、こんな実態があります。 「文科省のHP」の下のほうにある広報チラシを読むと、国は学校図書館整備5カ年計画を立てて、毎年200億円を図書購入費として配っています。ただ、これらの経費は使途を制限しない一般財源で、それを図書購入に充てるかどうかは市町村などが決めます。その結果、平成19年度には156億円しか図書購入に使われませんでした。44億円はどこへ行ったのでしょう?でも、これが問題になって市長さんや議員さんたちが選挙に落ちたという話は聞きません。市長さんや議員さんたちはそれを知っているから、図書購入費を別なところに使ってしまうのでしょう。 ほとんどの市民もどれだけの額が措置され、そのうちどれだけが図書購入費に使われたかは知らないはずです。実は私も自分の住んでいるところでどれだけの額が措置されどれだけの額が使われたかは知りません。 小学生のころ、よく図書室で本を読んだものです。いい本が子どもの心を豊かにすることに疑問を持つ人はいないでしょう。親ならなおさらです。それでもこんなものなのです。 実証主義者、平家が疑い深くなる理由の説明でした。 人気blogランキングでは「社会科学」の45位でした。↓ここをクリック、お願いします。 人気blogランキング