結婚して姓が変わっただけでは、年金番号は変わりません。

今朝(2007年6月30日)の毎日新聞朝刊の「年金記録漏れ問題 原因と政府対応策」を読んで、不安になられた女性の方、結婚して姓が変更になっtだけで、年金番号が変わってしまうことはありません。 「年金記録漏れのメカニズム」という絵が描いてあります。そこで、会社に就職して(厚生)年金(記号)番号B、そして「結婚で姓が変更」で、(厚生)年金(記号)番号がC変わってしまうように書いてあります。これだと、結婚され、姓を変えられた方々は不安に思われるでしょう。 しかし、こういうことは普通起こりません。 まず、会社に結婚と改姓の届けを出したとします。会社は社会保険事務所に姓が変更されたと届けを出し、社会保険事務所では記録の姓を変えます。年金番号を新たに付けることはありません。 では、届けを会社に出さなかったり、会社がさぼって社会保険事務所に届けを出さなかったりしたらどうなるでしょう。社会保険事務所は、結婚の事実も改姓の事実も知りません。ですから何もしません。この場合も番号が変わることなどあり得ません。 ついでですが、同じ絵で、会社を退職した後に国民年金に入って、(国民年金記号)番号がDになり、その後97年に新たに基礎年金番号Xがつくことになっています。これ、厳密に言えば正しいのかもしれませんが、実際にはD=Xです。国民年金に入っていた方の基礎年金番号は、国民年金の記号番号と同じにしてありますから。 ついでのついでですが、記事の中で「年金手帳が手元に2冊あったので安心していたが、まさか自分もトラブルに見舞われるとは思っていなかった」という男性会社員の例、自分で統合していなければ統合はされません。もちろん、こういう場合も、「手元に手帳が2冊あ」れば、年金を請求するときに手続きできますから、普通問題はありません。しかし、手続きはしておかれた方がいいでしょう。詳しくは「ねんきん定期便 35歳未満の方」を、お読み下さい。 ついでのついでのついでですが、「年金記録漏れ問題のイメージ」という絵も変です。 「結婚、転職のたびごとに新しい年金番号が発生」とありますが、結婚しただけでは問題ないですし、転職しても前の年金番号を会社に届け、会社が社会保険事務所にきちんと手続きをしていれば、普通こんなことは起こりません。 人気blogランキングでは「社会科学」の47位でした。↓ここをクリック、お願いします。 人気blogランキング