新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 翻訳の感想

新しいソーシャル ヨーロッパ みんなの未来の10原則 その10」まで、訳してきたました。つたない翻訳を、お読みいただいた方々に感謝します。少し、その感想を書いてみたくなりました。中身の感想ではなく、翻訳ということそのものについての感想です。

この名作」や、「こんな深夜の即興詩人の作」や「こういうタイムリーな作品」のレベルには達していないことは承知しているのですが。これまでの努力に免じて、ご容赦を。

諸君、私は翻訳が嫌いだ。

諸君、私は翻訳が嫌いだ。

諸君、私は翻訳が大嫌いだ。

英文和訳が嫌いだ。

和文英訳が嫌いだ。

論文の翻訳が嫌いだ

専門書の翻訳が嫌いだ。

政治的文書の翻訳が嫌いだ。

行政文書の翻訳が嫌いだ。

歴史書の翻訳が嫌いだ。

小説の翻訳が嫌いだ。

新聞記事の翻訳が嫌いだ。

歌詞の翻訳が嫌いだ。

勉強部屋で

教室で

図書館で

オフィスで

ホテルで

喫茶店で

デスクトップで

ラップトップで

新幹線の中で

飛行機の中で

この地球上のありとあらゆる場所で行う翻訳が大嫌いだ。

書棚いっぱいに並んだ辞書を

ことごとく調べてみても

なんの手がかりも

得られないのが嫌いだ。

関係詞節が続く

ドイツ語の法律書を

辞書を引きつつ訳すときなど

心が沈む。

私が操る電子辞書に

単語を打ち込んでも

該当がないのが

嫌いだ。

ため息をつきながら

分厚い辞書から選び出した

たった一つの単語を

ノートに写すときなど

胸がふさがる気持ちだった。

好きな脚韻をそろえた

七言律詩を

韻のない日本語に

翻訳するのが嫌いだ。

大学に入ったばかりの

経済学部生が

Consumption functionを

消費機能と訳している様など

失望すら覚える。

嬉々として

アメリカンスクールに子供を通わせる

親達が

外国語にのめり込む様などは

もう見るに耐えない。

英単語を覚えようともしない

中学生が

試験問題を見て

うなだれているのも

最低だ。

哀れな高校生達が

様々な辞書で

健気にも単語を調べているのに

試験時間切れになってしまう時など

絶望すら覚える。

アメリカ小説の中に

滅茶苦茶な方言が

混じっているのが

嫌いだ。

必死に守ろうとした

翻訳の期限が延長され

余裕ができるのは

とてもとても嬉しいものだ。

複雑な構文の原文を

そのまま訳そうとして

こなれた日本語に

できれないのが嫌いだ。

学術論文であっても

直訳せずに

日本語らしい文章にできたときは

誇りを覚える。

諸君、

私は翻訳を

地獄のような翻訳を

望んではいない。

諸君、

私の翻訳を読む

ブログ読者諸君、

君達は一体何を望んでいる?

まだ翻訳を望むか?

読みやすい夢のような翻訳を望むか?

翻訳技術の限りを尽くし、

まるで最初から日本語で書かれたような翻訳を望むか?

翻訳!!

翻訳!!

翻訳!!

よろしい、ならば翻訳だ。

君達は気楽な

今まさに

翻訳を読んで

楽しもうとする

一読者だ。

だが、この明るい日本で

140年もの間

翻訳を読み続けてきた

君達には

ただの翻訳では

もはや足りない!!

流麗な名翻訳を!!

原語のリズムを生かした名翻訳を!!

君達はなんと1億2千万人を

上回る非英語国民だ。

しかも、識字率の高い国民だと

私は信仰している。

ならば君達は世界最高の翻訳に値する。

君達を読者と想定していない

英語圏、フランス語圏の作家達を叩き起こそう。

印税で頬を打って

目を覚まさせ

理解させよう。

連中に昔書いた小説を

思い出させてやる。

連中に君達の

頁を繰る音を

聞かせてやろう。

太平洋とアジア大陸の間には

彼らの知識では

思いも寄らない翻訳出版大国が

あることを理解させてやる。

1億2千万の

熱心な読者で

世界中の本を読み尽くしてやる。

素人翻訳者より

全ブログ読者へ。

目標

英国本土ロンドン市内

大英博物館図書館円形閲覧室。

第一次翻訳作戦

輪読を開始せよ。

諸君

クリックしたまえ。

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言うまでもなく、原作は「少年画報社 平野耕太 『ヘルシング 4』 pp.186-198」です。