「「発達障害」に予算は付くか?」について

BUNTENさんが「「発達障害」に予算は付くか?」に対してご自身のブログ(http://d.hatena.ne.jp/BUNTEN/20060902)で、意見を述べられています。

2006年9月3日追記 元の文のこの部分でBUNTENさんを呼び捨てにしてしまいました。うっかりミスです。お詫びします。

TBされているわけではないので回答を要求されているのではないとは思いますが、いくつか認識が違いますので、私なりの理解をご説明しておきます。わたしはこの問題の専門家ではないので間違っていたらご容赦下さい。

1 発達障害に対する行政の対応について

自閉症の場合、IQが低ければ知的障害、そうでなければ精神障害枠でサービスを受けるか、あるいは放置されているというご理解です。確かにそういう実態があったのだろうと思います。その放置をそのままにしては行けないから、発達障害者支援法を作り、施策を展開し始めているのではないでしょうか?

ニートを口実に発達障害者向け予算を獲得しようとしているか

BUNTENさんが私のブログを引用されていますが、省略されている部分があります。次の太字部分です。

まあ、「発達障害等」の中に所謂「ニート」が含まれているとしたら、ニート」を口実に「発達障害者」の予算をとったのではなく、「発達障害」を口実に所謂「ニート」の予算をこっそりとろうとしていると言うことになります。」

私は、仮定の上で、「「発達障害」を口実に所謂「ニート」の予算をこっそりとろうとしている」と述べたのであって、実際にそうであると考えているのではありません。

なお、いろいろ批判される方は、厚生労働省がそのような方策を採ろうとしているという、「例の見出し」以外の根拠を示されるべきでしょう。

3 完全雇用との関連について

 これについてはBUNTENさんのご意見がよく理解できていないのでピントはずれになってしまうかもしれないのですが。

 完全雇用になればようやく就職できるといった方は、就職への道に障害物が横たわっている方だと思います。経済は普通は不完全雇用ですから、そのような方には、常態として支援する必要があると思います。

 なお、景気対策が必要なことには、全く異論はありません。政府は、景気を維持する政策と特別の支援を常にとっておくべきです。

なお、BUNTENさんが一部引用されている部分を再録しておきます。

「ついでですが、大学の先生の場合、きちんとした論文さえ書いておれば、周囲の空気が全然読めなくても、学会の発表でのやりとりが多少おかしくても、授業が一方通行でも、学生の質問に答えるのが下手でも、何とか首にならずにやっていけるのではないでしょうか?もしそうなら、そういう人が大学に集まってきても不思議ではありません。」

これを読んで不愉快になる方がいらしゃるかもしれないと、気がつきました。お詫びします。

これは、大学にはそんな人は大勢いる(だからそんなのは別に支援する必要はない)というご意見があったので、敢えて書いたのですが、その文脈を示さなかったので、誤解を生んだのだと思います。

余計なことかもしれませんが、BUNTENさんの割り切れないお気持ちは、(少なくとも部分的には)ごもっともだと思います。

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