介護

 昨日(1月4日)の朝日新聞の夕刊に「介護職員7割が『不安や不満』『賃金安い・評価低い』」という見出しの記事が出ていました。

 介護労働安定センターの調査結果の紹介です。3000人から回答を得たそうですから、かなり信用できるでしょう。

 他の職場、職種で同じ調査をしたら、どのような結果が出るか分かりませんので、「7割」という率が相場と比べて高いのかどうか分かりませんが、4人に1人が「ほかにやりたい仕事が見つかるまで」と考えているのには考えさせられます。このように考えている人たちは、スキルを磨こうとは思わないでしょうし、介護は本人のやる気がサービスの質に直結する仕事ですから。

 ちなみに、介護職員の月額給与は16万9千円、希望賃金は21万9千円だったそうです。この給与では、将来に続けようという気持ちが持てないのも分かる気がします。

 ついでに、厚生労働省のHPで賃金構造基本統計調査の介護関連の職種の賃金を調べてみました。http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/kouhyo/data-rou4/data15/30401.xls

http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/kouhyo/data-rou4/data15/31601.xls

 福祉施設介護職員

 フルタイム労働者 所定内給与 21万4千円 ボーナスなどの年額 68万1千円

 パートタイム労働者の1時間当たり所定内給与979円

 ケアマネージャー

 フルタイム労働者 所定内給与 25万9千円 ボーナスなどの年額 84万2千円

 ホームヘルパー 

 フルタイム労働者 所定内給与 18万9千円 ボーナスなどの年額 49万1千円

 パートタイム労働者 1時間当たり所定内給与 1、190円

 参考までにすべての労働者の平均では

フルタイム労働者 所定内給与 30万2千円 ボーナスなどの年額 92万4千円でした。

 

 介護関係の職種では賃金はあまり高くはないようです。介護に外国人を入れようという話が出るのは人手不足のせいでしょうが、この賃金ではなかなか質のいい労働者を集め、長く勤務してもらうのは難しいでしょう。「賃金安い・評価低い」と思うのも無理はありません。

 いつかは、お世話になるかもしれません。介護保険の保険料も気にはなりますが、なんとかならないかと思います。