「ねんきん特別便」 その6

ねえさんさんが「舛添さんからの手紙」で、こんなことを書かれています。だいぶ、誤解されているようです。事情がかなり込み入っているので、ほかにも誤解されている方が、大勢いらっしゃるようなので、少し解説を。 「結婚前に正社員として8年も働いてきた会社でかけていた厚生年金の記録がまったくなし! 要するに結婚してからの記録のみ。 明らかに姓が変わったこととが原因と思われます。」 おそらく、ねえさんさんが結婚後、今まで加入されているのは国民年金でしょう。そして結婚されて姓が変わったのが、1997年(平成9年)1月1日より前なのだろうと思います。この場合、ねえさんさんの基礎年金番号は、国民年金の番号です。 厚生年金の記録は、ご本人が手続きをされない限り基礎年金の番号の記録とは統合されていません。したがって、「厚生年金の記録がまったくなし」なのは「姓が変わったこととが原因」ではありません。統合されていない事情、というか統合できない事情の詳しいことは「「ねんきん特別便」 その3」を見てください。 もし姓が変わっていなくとも記録はなかったはずです。ただ、姓が同じであれば、社会保険庁が記録の突合せをしてもっと早く、統合されていないあなたの記録かもしれないものがありますと、年金特別便で知らせてきたはずです。 「じゃあ、私が旧姓で加入していた厚生年金の記録・・・ひいては保険料はどこへ? 実家に「ねんきん特別便」が来たという知らせもないし。」 年金特別便は基礎年金番号持ち主にだけきます。基礎年金番号に統合されていない厚生年金番号の持ち主にはきません。したがって、基礎年金番号の持ち主であるねえさんさんの所には来ますが、厚生年金番号のところ、ご実家には絶対に来ません。もともと、厚生年金番号には住所のデータが含まれていませんので、送りようもないのですが。 ご心配されている「旧姓で加入していた厚生年金の記録」と「保険料」は、基礎年金番号に統合されない宙に浮いた記録として、社会保険事務所に眠っています。 「年金手帳もしっかり手元にあるので記録の訂正の回答はしますけどね。」 回答されれば、しばらく時間は掛かるようですが、ちゃんと統合されるはずです。 「あまりにもわかりやすい間違え方なので、笑っちゃいましたよ。」 うーん、この場合、社会保険事務所は何も「間違え」ているわけではないように思います。 この記事が役に立ったと思われた方はここを↓クリック。 人気blogランキング 人気blogランキングでは「社会科学」の91位でした。