銀の弾丸

銀の弾丸という言葉で検索されて、狼男の話を期待してここに来られた方、申し訳ないですが、全然関係のない話です。 bewaadさんが、「続・人知の及ばざる公的年金、あるいは申請主義の存在意義」(http://bewaad.com/2007/07/06/193/)で次のように書かれています。 「有効な対策」なるものは、少なくとも保険料方式を維持する限りは、それほどなかったのではとのwebmasterの認識は前回書いたとおりです。組合の力が強かった社会保険庁職員に大いに責められるべき職場慣行があり、それが問題をそれなり悪化させたのは事実でしょうけれど、では全職員がまじめに取り組んでいればミスがなかったかといえば、そのようなことはあり得ないでしょう(し、全職員が長きに渡ってベストを尽くし続けるというのは、ヒトという生物に求めるべくもないことである)‐頑張ればミスがなかったと考えるのは、旧軍の精神主義に相通じるものがあるようにとwebmasterには思えてくるのです。 これに対して、「基礎年金番号導入の効果」に基づいてこういうコメントをしました。 申請主義の下でも「有効な対策」は、存在しているのではないかと思います。それは、基礎年金番号の導入です。実際、基礎年金番号を導入し、二度目の番号を振らないようになった世代には、所謂「宙に浮いた年金番号」はほとんど発生していないようです。 これに対して、こういうお返事をいただきました。 >平家さん 未統合問題についてはその通りかと存じます。ただ、長期のトラックレコードを必然的に要求する保険料方式においては、それを必須とはしない税方式に比して一般的にミスの頻度は高まるでしょうし、それに対する銀の弾丸はないのだ、ということで。 さて、おっしゃるとおり完全にミスをなくすことはできないと思いますが、それをチェックして、被害を局限する手法はあるのだろうと思います。 簡単なことで、「ねんきん定期便」をすべての加入者に送ることです。 名前や住所が間違っていれば、届きません。届かなければ社会保険事務所にコンタクトをとればいいのです。 性が違うなら連絡できます。 国民年金保険料を払ったはずなのに、払っていないことになっていればすぐ抗議すればいいのです。 厚生年金保険料が払われていなければ、会社が納めなかったか、社会保険事務所のミスですから、抗議できます。 1年間であれば、給料袋や領収書を保存するのもそれほど手間ではありません。 職歴や住所も忘れてしまうことはないでしょう。 「これでいいですか?」「いいですよ。(だめですよ。)」という会話を年一回すれば、ミスがあっても、修正できます。 完全生命表(男性はこちら http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/20th/sh01.html)、(女性はこちら http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/20th/sh02.html)によると65歳男性の平均余命は18年、女性は23年です。 国民年金の保険料を40年払うと、年80万円の年金が支払われますから、平均すると男性だと1,440万円、女性だと1,840万円を受け取ることになります。 年1回の「ねんきん定期便」に100円かかると仮定すると、40年で4,000円です。200円としても8,000円です。プログラムは開発済みですから、後はランニングコストだけです。これぐらいで足りるのではないでしょうか? この金額を払うことによって年金記録が確実になるのなら、それでもいいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?少なくとも、希望者には実費でそういう選択肢を与えたらどうでしょうか? 人気blogランキングでは「社会科学」の22位でした。↓ここをクリック、お願いします。 人気blogランキング